失敗しないビオトープを作ろう!!
当社が考える『失敗しない方法』は…
1.流れを作る!!
2.荒木田土・赤玉土は使うな!!
3.外来種は入れるな!!
4.コイ・金魚は入れるな!!
5.有機物は入れるな!!
6.定期的にメンテナンスする!!
これらを守れば、まず失敗は起きません。
当社は、蓮・睡蓮、水草、観賞魚、エビ等を生産販売しております。
ただ生産販売するのではなく…
「初心者でも簡単に蓮を育てる」「アパート・マンションで蓮を育てる」などの方法を考えて実験をしています。道具、底床も企画、製造しています。
当然、販売する商品を「綺麗に維持する」ことは必須です。
これらの経験則からの『失敗しない方法』です。
池専門の造園業者さんとは違うかもしれません。
『ビオトープは人工物=自然浄化作用はない』
ビオトープは…
「水を溜めるため」「水が漏れては困る」と言う理由で自然との接続を切られています。
既にこの時点で『自然の物』ではありません。
常時、水を循環させる必要があります。
自然界では、山に降った水が地層に浸みていき…
長い年月をかけ湧き出し、湧き水(川の始点)となります。それが下流に流れ、海に流れていきます。
一時的に湖や池沼に留まることはありますが、永遠に溜まり続けることはありません。
野池も地下に浸透し、新しい水が入り換水されていきます。
池や水槽の器具を使うことで、疑似的に自然環境を作ることが出来ます。
1.水流(循環させる)
物理・生物ろ過された水を常時循環させる
汚れた水をろ過させ、ろ過した水を行き渡らせる
水中に酸素を供給する意味がある
2.ろ過(物理)
大きなゴミを漉しとるろ過
ポンプがゴミで壊されないように守る意味もある
3.ろ過(生物)
落ち葉、魚のフン、残エサなどを微生物が分解する
分解過程で出る有毒物質も無害化する
<小さなビオトープには底面フィルター>
底面フィルターは安価で、見た目も高性能にはとても見えませんが…
水質の維持はまったく変わってきます。
底面フィルターの凄いところは、底床そのものを「ろ過材」に変えてしまいます。
ろ過効率は観賞魚用のろ過器の中で1位、2位を争う高性能ろ過方法です。
また、忘れられがちですが底床によどみを作りません。底床にも水流が生まれ酸素が供給されるため植物に良い影響が生まれます。
〜ビオトープでの利点〜
ポンプと違い、エアーポンプにチューブをつなぎ使用します。チューブを延長するだけで済むため、コンセントに届かないと言う設置場所の悩みも少なくなります。
分岐パーツを買えば、強弱も設定でき、1台のポンプで複数台に分岐させられます。
(延長距離、分岐数はエアーポンプの出力による)
「浄化能力が…」と言いますが、浄化能力とは何を指して言うのかをご説明します。
1.生物ろ過
落ち葉、魚のフン、残エサなどを微生物が分解する。
分解過程で出る有毒物質も無害化する。
バクテリアが付きやす素材を指して「浄化能力が高い」と言うことがある。
2.生き物
〜デトリタス・イーター〜
落ち葉、残エサ、死骸などを食べる生き物。
通称『タンクメイト』『掃除屋(さん)』
一部の魚、エビ、巻貝が代表的。
〜ろ過接触者〜
グリーンウォーター(水中の細かい藻類)を食べてくれる生き物。
タニシ、二枚貝
3.植物
微生物が分解した物質を、植物が栄養として吸収する。
生物ろ過が機能していることが大前提。
酸素が供給されないと根を張れず、吸収量も少ない。
(植物が死ぬと蓄えた分を一気に放出することも)
栄養の要求量が高い植物、成長・繁殖速度が早い植物、を指して浄化能力が高いと言う。
4.吸収吸着系
ゼオライト、炭などで吸収吸着させる。
吸収量、吸着量に上限があり、上限を超えると機能しない。
(ゼオライトはある条件で、吸収吸着した分を一気に放出する)
栄養分も吸収してしまう肥料と相性が悪い。
ネットで検索すると…
<荒木田土>
・栄養分が豊富で
・浄化作用が高い
・グリーンウォーターになりやすい
<赤玉土>
・多孔質でバクテリアがつきやすい
・浄化能力が高い
・有害物質を吸着する
と紹介されていますが、完全なウソです!!
<荒木田土と赤玉土の正しい性質>
(赤玉土は多孔質ではない。崩れやすく、崩れると荒木田土と同じ性質)
〜栄養分〜
双方とも栄養分はまったく含まれず、代わりに保肥力が高く、養分が水中に溶け出しにくい性質。
(裏を返せば、いつまでも養分が抜けにくく、リセットしにくい)
〜浄化能力〜
土の性質上、通水性が悪く酸欠になりやすいため、嫌気細菌(バクテリア)を発生さる。
嫌気細菌は好気細菌が有機物を分解した有毒成分を窒化させるが、通水性が悪いため効率を考えるとほぼ無意味。むしろ硫化水素を発生させるため植物、生き物、人に有害。
ビオトープ、観賞魚の指す「浄化能力」は皆無と言える。
有害物質を吸収吸着する効果はまったくない。
『グリーンウォーター』
植物プランクトン(微生物)がわいた状態の水。
「グリーンウォーター=アオコ」という説明もあるが完全に別物。アオコは害しかない。
<すすめない理由>
〜濁り〜
濁り出て、鑑賞性も悪く、底をまくる魚との相性は最悪…
濁りで沈水植物は光合成しにくく、死んでしまう。
〜粘土〜
粘土質がそのまま、フィルターなどの詰まりに直結する。
また、器具についたまま乾燥すると、モーターの焼き付きなどに直結する。
<当社では>
蓮・睡蓮にのみ、荒木田土の単独使用をおすすめしております。
この画像2枚は
人気No.1の不動の『ホテイアオイ』
人気No.3には入る『ウォーターマッシュルーム』
(別名『ウォーターコイン』
大人気の水草ですが、一面埋め尽くしています。
これらは…
環境適応能力、繁殖力が以上に強く、増えすぎて確実に手に余ります。
アレロパシー(多種に対し成長阻害、毒性物質を放出する)も強く、水面付近を独占しようとします。
他の植物との相性は最悪です。
総じて、外来種はこのような傾向が強く、非常に扱いにくいです。
<在来種は?>
在来種も似た性質の持つ品種もごく一部あります。
自然界でも共生していることが普通で、ビオトープでも扱いやすいため、初心者にはおすすめです。
池にいる魚と言えば…コイ、金魚です。
ですが、コイ、金魚を飼いたいのであれば…
ビオトープは諦めて、鯉池、金魚池にして下さい。
コイは…
『生態系破壊の最強の王』
・植物が大好物!!
・貝類が大好物!!
・エビ類が大好物!!
・泥を巻き上げる
→ 結果、汚れた水に(コイにとって最高の環境)
金魚はNo.2でコイとまったく同じです。
コイも金魚も、ある程度富栄養化し汚染された水を好む。新しく綺麗な水は嫌い。
あまり酷いと病気になるが…
素人目で見て綺麗な水よりは病気になりにくい。
私は金魚は一切出来ません。非常に難しい!
金魚は簡単に飼える魚ではありません。
和物(丸物・長物)、中国系、欧州系、東南アジア系…すべて育て方が違います。
(当社では扱っていないので、画像はフリー写真より拝借。)
よく…
「メダカがいると化成肥料は使えない」
「土が痩せてなにも育たなくなる」
こういった話を聞きます。真逆です!!
有機肥料は微生物に分解され、初めて効果が出ます。
ビオトープに使用すると…
1.腐敗のもと
雑菌がわき腐敗する
管理状態が悪いと、雑菌害虫の巣窟に…
2.酸欠を起こす
微生物が有機肥料を分解する際、大量の酸素を消費する
結果、酸欠になり微生物もろとも、植物、生き物まで…ということも
藻類、アオコ、嫌気細菌は酸欠状態を好む
3.有毒成分の発生
微生物が腐葉土を分解する過程で有毒成分が出る(アンモニア、亜硝酸塩、硫化水素など)
硫黄臭い(腐った卵臭)=硫化水素
硫化水素は植物、魚だけでなく、人間にも猛毒(水槽で死亡事例あり)
4.動物による食害 ネコ、カラス、ハチ(特にスズメバチ)
雑菌を持ち込まれやすくなる。ハチは刺されると危険!!
と言った害が発生します。
水槽をやっている人は、有機肥料を絶対に用いません。
水槽に油粕やらを入れると、水槽が死の水溜になります。
腐葉土・堆肥も有機物です。
<当社では>
蓮・睡蓮にも、有機肥料、腐葉土、堆肥の使用をおすすめしておりません。
1.ゴミ掃除をする
どんなに強力なろ過器、ポンプを使用していてもゴミで詰まっては意味がありません。
ろ過材も目詰まりを起こすため定期的に掃除をして下さい。
2.換水する
どんなに生物ろ過が上手く機能していても、一部の有毒成分は抜けきらず溜まってしまいます。
定期的に総水量の1/3〜1/2ほどの入替えを行う必要があります。
台風が来た後は塩分、雑菌、ゴミが持ち運ばれるため、換水が必須です。
3.藻の駆除
藻は水草の光合成を邪魔し、栄養分を吸収し、酸欠状態にします。
増えすぎる前に駆除する必要があります。
藻を100%防げる方法はありません。
高濃度の農薬を使用すれば可能でしょうが、植物も育たず、生き物も飼えません。
<作ってすぐ生き物を入れる>
ビオトープを形作って、すぐメダカなどを入れる人がいますが危険です。
水を作る期間として最低でも1週間は必要です。
<雨水は使うな!!>
水道代節約のために雨水を使うと悲惨な目に合います。様々なゴミが含まれています。
特に雨どいの水は屋根のに付着したゴミもまとめて引き込むことになるので最悪です。
<銅板でボウフラ対策>
魚がいないから「銅板でボウフラを…」と聞きますが…
甲殻類、無脊椎動物に猛毒で、植物も過剰供給で死にます。
10年前の銅板葺きの屋根からの雨水でも、植物が枯死します。
(2019年台風15、19号による雨どいの破損事故の被害)
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