超本格的なビオトープ!!
おそらく、ほとんどの人が一番憧れるタイプのビオトープでしょう!
池の構造は…
・モルタル池
・ビニール池
・大型成型池
の3タイプです。
(自作を想定して記載しています。)
(画像はイメージ フリー写真より拝借)
モルタル池がおそらく一番目にする機会多いかと。
・自由に形を作りたい
・大型の池が作りたい
・ある程度深くしたい
・石組などをしたい
・和風庭園にしたい
と言う方には一番おすすめです。
自由な形に作れることから施工方法も価格もピンキリに変わります。
一番の利点は、ポンプの給排水口、排水溝を自由に作れます。底部にポンプ吸入口を作れば沈むゴミを優先して処理できるなどの利点があります。
利点 | 欠点 |
・好きな形で作れる ・和洋問わない ・石組が出来る ・植物の根に強い ・落下物に強い(枝など) ・給排水を自由に作れる |
・池の深さ+厚みが必須 (掘る必要あり) ・作業は重労働 ・あく抜きが必須 ・地震などでひび割れる ・漏水が起こる ・藻が張り付きやすい ・熱を溜めやすい ・潰すのが大変(やめる時) |
池の深さにコンクリ分の厚み分深く掘る必要があります。
薄いと割れるので分厚く敷く必要があります。鉄筋を入れた方が確実です。
「真四角で良いから作りたい」「形は何でもいい」
と言う方にはコンクリートブロックを使用した『たたき池』がおすすめです。
生産者、金魚の愛好家は『たたき池』を使用します。
(画像 タカラ工業みかげ調プラ池)
シンプルに置くだけ用と地面に掘って埋める用があります。
・簡単に作りたい
・安く済ませたい
・すぐ欲しい
・作業はできない
・飽きたときに廃棄に困りたくない
と言う方にはおすすめです。
利点 | 欠点 |
・安い ・いつでも手に入る ・拡張性もある ・藻がつきにくい (モルタル池に比べれば) ・加工もできる |
・他人と同じ池 (色々メーカーはある) ・人工物感が消えない (工夫が必要) ・衝撃には弱い ・傷に藻がつきやすい |
加工ができるため、穴を開けて底からポンプで…と言うことも可能です。
どちらかと言えば水槽に近い扱いもできるため、掃除も簡単です。
また、メーカーによっては滝、川、池部分など延長パーツで拡張が可能です。
最近DIYブームから、初心者でも簡単に作れると言うことで流行っているようです。
・ある程度浅くて良い。
・複雑な構造にはしない
という方にはおすすめです。
利点 | 欠点 |
・比較的作業は楽 ・あく抜きは不要 ・地震に強い ・排熱しやすい ・藻がつきにくい (モルタル池に比べれば) |
・単価が高い ・ビニール同士の接合が手間 ・そこまで自由にはいかない ・人工物感が消えない ・石組は出来ない (出来ないこともないが…) ・穴が開くと漏水 ・植える植物の根に注意 ・周囲の植物の根にも注意 ・潰すのが大変(やめる時) |
専用の防水シート(ライナーシート)が必要になります。
穴を掘って、下地シートとライナーシートを敷くだけ出来るのがウリです。
コンクリの厚さ分を掘る必要がありません。
底面排水などの複雑な構造には向いていません。
縁の処理をしっかり考えないと、庭水が入り池が汚れます。土が入ると最悪。
池の縁はどうしても石の平板を使った方が楽になるため…(洋風になりやすい…)
壁面に石組などを行うには破かないように、慎重に組む必要がありかなり時間がかかります。
専用の石張りシートなどもあります。(高い…)
「DIYで簡単に出来るか?」と聞かれたら…
まだ、モルタル池の方が重労働でも簡単な気がします。
ただのブルーシートでは作れません。
一時的な避難で「単菅+コンパネ+ブルーシート」でブルーシート池は作りますが…
1ヶ月も使うことを考えて作っていません。
溜水の状態では、水が死んでしまいます。
池タイプ
ポンプの給水口、排水口を水流を計算して設置する必要があります。
エアポンプでのばっ気はその補助です。
川タイプ
どんなに流れが弱くても、流れてさえいればある程度は綺麗なまま維持できます。
水深は非常に厄介です。水量と水流との関係が出てきます。
池タイプ | 利点 | 欠点 |
浅い | 水流をコントロールしやすい 掃除しやすい 鉢植えが入れやすい エアーのロスが少ない |
水温が変化しやすい 水質変化が早い |
深い | 水温が安定する 水質変化がゆっくり |
掃除がしにくい 水流のよどみができやすい 鉢植えの入れ替えは大変 エアーのロスが大きい |
浅くても50cm〜1m前後が扱いやすいと思います。
私の祖父の残した溜水池、1.5m近くあるため色々と苦痛です。
川タイプ | 利点 | 欠点 |
浅い | 掃除しやすい | 事故で干上がりやすい 水草とゴミが絡まりやすい 沈水〜抽水との相性は微妙 魚が上がるとケガをしやすい |
深い | 水流をコントロールしやすい 事故に強い 魚に負担が少ない 沈水植物と相性が良い 抽水〜湿生植物にも良い |
大量の水が必要 |
勾配次第、好みの部分がありますが…5〜30cmぐらいがちょうど良いかと。
段差を作り小さな滝状にすると、ポンプ停止時に干上がらずに済みます。
私は作ろうとして家族から「池を広げるな!」と猛反発され諦めました。ろ過に良いのに…
(画像はイメージでフリー写真から拝借)
ビオトープにおすすめの土を調べると…
「田土が良い」「荒木田土良い」「赤玉土が良い」
とされます。
・養分が豊富(荒木田土)
・バクテリアに良い土(両方)
・多孔質でバクテリアがつきやすく(赤玉土)
これらは完全にウソです。
何を根拠に言っているのかわかりません。
すべて養分は一切含みません。
バクテリアは何にでも付着します。
赤玉土は多孔質ではありません。
これらを入れると、画像のように汚く濁って植物も育ちにくい最悪のビオトープが完成します!!
(画像はイメージでフリー写真から拝借)
水中に土はありますか?
石と砂利ですが、水草生えてますよね?
ビオトープにおすすめの土で調べると…
大磯砂、砂利などは…
・植物が育たない
・土に比べバクテリアが繁殖しない
・表面がツルツルでバクテリアがつきにくい
などと言われますが、完全にウソです。
大磯砂にもバクテリアは十分活着します。
池・川タイプのビオトープでは大磯砂などを使わなければ長期間の維持はできません。
川タイプ
水流強い・・3〜4分(中目)
水流弱い・・2〜3分(細目)
池タイプ・・・2〜3分(細目)
このくらいのサイズがおすすめです。
砂はポンプに咬むと焼付きの原因になるため、おすすめしません。
白系の砂利を使うことで『有名絵画をマネした池』を作れます。
(深さと水面積、陽当たり、屈折率やらを計算する必要あり)
川の「瀬」はご存知ですか?
画像のような場所で…
川底の石が水面に出ていて、水底も見えるけど、波立って見にくいような場所です。
1.効率的なよどみ
小魚、虫が住みやすい
2.酸素の供給
底部まで酸素を供給する
3.水質の浄化
バクテリアの浄化作用を活性化
このような効果をもたらします。
淵が好みの魚もいますが、瀬は河川に住むほとんどの魚が好む環境です。
(「淵」は飛び込んで遊ぶような深い場所です。意外と底は巻くので危険!!)
砂利をばっ気し、瀬と同じような環境を作る『礫間接触法(礫間接触酸化法)』という下水処理方法もあります。
砂利は洗えば半永久的に使用可能!導入コストも安いという、超低コストの優秀なろ材です!!
一部の植物には向いていませんが…沈水〜抽水植物も根を張ってくれます。
昔から観賞魚で使われていた万能底床です!!
池にいる魚と言えば…コイ、金魚です。
ですが、コイ、金魚を飼いたいのであれば…
ビオトープは諦めて、鯉池、金魚池にして下さい。
コイは…
『生態系破壊の最強の王』
・植物が大好物!!
・貝類が大好物!!
・エビ類が大好物!!
・泥を巻き上げる
→ 結果、汚れた水に(コイにとって最高の環境)
金魚はNo.2でコイとまったく同じです。
コイも金魚も、ある程度富栄養化し汚染された水を好む。透明な水は嫌い。
あまり酷いと病気になるが…
素人目で見て綺麗な水よりは病気になりにくい。
「有名絵画をマネしたコイの池があるけど?」
湧き水だとしたら、コイにとっては拷問です。
コイは古い水を好みます。常時かけ流しの状態では不健康です。
大型のろ過装置と巨大ポンプで循環させてるならば良いと思いますが…
(当社では扱っていないので、画像はフリー写真より拝借。)
「蓮、睡蓮を売っているのに?」
と思うかもしれませんが…
販売しているからこそ、言わせて頂きます。
ビオトープには合いません。
蓮をメインにする必要があります。
荒木田土を使うためビオトープにはまったく向いていません。また、根の問題で他品種との寄せ植えには向いていません。
一部沈水、一部浮草、浮遊が限界です。抽水〜湿生は不可です。
ビオトープに鉢を置く程度がちょうど良いでしょう。
「お寺とかに蓮池あるけど?」
巨大な蓮池は入るのが嫌なほどヘドロです。
・水流を作れない(ポンプが詰まる)
・酸素が供給されない → 土も水も死んでいる → ヘドロ化
結果、コイしか育たないのでコイを蓮池に放し…さらに悪化。
という負の無限ループです。
「蓮、睡蓮を売っているのに?」
と思うかもしれませんが…
販売しているからこそ、言わせて頂きます。
こちらもビオトープには合いません。
睡蓮をメインにする必要があります。
まだ、内鉢を使用するため、他品種との寄せ植えに向いています。浮草がかなり限定されます。
また、水流にはあまり強くありません。
「有名絵画をマネした池があるけど?」
睡蓮はごく一部の品種を除き流れを嫌います。流れを作りたい池・川型のビオトープには向きません。
あの池は、池の水量がかなりあるため、循環させていても葉が流されるほどの水流にはなりません。
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