種から育ててみよう!!
蓮を種から育てる場合、地域、その年の気候によりますが、4〜6月がベストな時期です。それよりも遅いと越冬するための地下茎が成長しきる前に冬になり枯れてしまいます。
順調に育てば、8月頃に花を見られる可能性があります。
本来の物よりも小型になる場合が多いです。
蓮の性質上、同じ蓮同士の交配でも同じ蓮は生まれません。
大賀蓮の実生が良く出回っていますが、あれは「大賀蓮ハイブリッド」で大賀蓮とは呼べません。蓮の代名詞となっていますが、実は別の品種が大賀蓮として展示されていることもあります。
「原始蓮」「行田蓮」も同じです。
まず、種を準備します。
種は、細いヘタが付く方(画像左側)とヘソのように窪んでいる方(画像右側)があります。
ヘソの方を赤線の辺りで切ります。水が浸透すれば良いだけです。
深く切り過ぎないように注意して下さい。
内部の緑色の物は芽です。
これを切ってしまうと…失敗。
一般的に推奨されているのが、紙やすりやコンクリートで削るという方法ですが…
当店ではおすすめしません。
かなり硬いので…
摩擦熱で種が傷む、やり過ぎて失敗する可能性もあります。
下手するとケガをします。
わざわざそんなことをしなくても、固定する工具で種を抑え、剪定ばさみなどで簡単に切れます。
剪定ばさみは100均の物でも切れます。(切れ味はすぐ悪くなるので注意!!)
切った種を水に浸けます。出来ればカルキの入った水道水がおすすめです。雑菌も虫もわかないので管理しやすいです。
ちなみに「水に浸ける」と書きましたが…
水にはすぐ沈みません。
中は乾燥していますし、種の外殻は撥水しています。
2日ほどで水に沈むようになります。
この際、種から色素が出て水は茶色くなりますが問題ありません。
陽が当たる場所で管理していると、水温が上がり発芽が早まります。(藻も生えやすくなりますが…)
早ければ2〜3日で芽が出てきます。
遅いものでも5〜7日程で芽が出てきます。(画像上)
水カビが発生することがあります。その場合はふき取りを行って下さい。
また、水が傷むと腐敗の原因となります。
水は毎日交換した方が良いですが、芽が脱落しないよう慎重に水を換えてください。
更に2〜3日経つと葉を閉じた状態が確認できるようになります。(画像下)
ここまでくればもうあっという間に成長していきます。
上記画像下からさらに2〜3日後の写真です。
折りたたまれて種に入っていた箇所が確認できます。
さらに2〜3日経過すると、また、別の茎が芽を出し始めます。
種の外殻も勝手に割れてきます。
(いじらない方が良いです)
茎は折れやすいので慎重に水換えを行ってください。
浮葉が2枚以上になると、今までは沈んでいた種まで浮いてしまいます。
このぐらいになると種から根っこが見え始めます。
そろそろ植え付けても良い頃です。
やり方としては…
1.泥を作り少し埋め込む
深く植えると腐るので注意!
水深も深いと腐るので注意!
折れやすいので注意!
2.泥入り容器に浮かせておく
勝手に根付きます。
虫が付きやすいので注意!
どちらの方法でも良いです。
これはお好みです。
画像の蓮は、すべて同一のものです。
寒暖差が激しい年の4月1日に普通の水道水で育成したものです。
寒い日(霜が降りる寒さ)は室内に退避させる必要があります。
種から安定して育てるには(関東は)5月中旬がおすすめです。
発芽発根材は使用しても良いかもしれません。
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