ビオトープって…最近よく聞くけど…
<語源>
ドイツ語で『Bio(命)』+『Top(場所)』の造語で、「生物群集が生存できる環境条件を整えた地域」という意味です。英語ではバイオトープ。
日本語では生物空間、生物生息空間と訳されます。
<定義>
「こうでなければならない」と言った決まりはありません。規模、育成種、環境など特に決まりはありません。
先入観で『ビオトープ=こういうもの』となってしまいますが…実は違います。
一般家庭のビオトープをタイプごとに分類すると…
<器具の有無>
池用、水槽用の器具を使用するか?しないか?
1.用具を使用する
流水状態
2.器具を使用しない(おすすめしない)
止水・溜水状態
下記の複合型以上の知識と経験と時間が必要
<メインの違い>
何を目的に作るのか?
1.植物優先
蓮・睡蓮など
土の関係で器具は使えない
2.情景優先
清流、池沼などのテーマを設け設計
3.生物優先
メダカ、ホタルなど特定生物のための設計
4.複合型
テーマを作りそこの生態系を成立させる
水・器具・土・植物・生き物の知識が必要
中級者向け
<容器別>
規模別に分類した場合
1.造園
池・川を造設する
器具の使用は必須
2.大型
FRP水槽・大型成型池
器具の使用は必須
3.コンパクト
小型成形池・トロ舟・コンテナ
器具の使用は必須(ないと失敗する)
4.鉢植え(植物優先)
蓮・睡蓮など
器具は使えない
このような分類で見ることもできます。
(画像はイメージ フリー写真より拝借)
<ビオトープネットワーク>
先入観から、1つのビオトープで判断しがちですが…
本来の意味合いと目的では、複数のビオトープでようやく成立します。
1つのビオトープでは、生物の多様性が薄く、生態系が効果的に機能しません。
大小さまざまなビオトープを点在させ、動植物が移動し合う関係が好ましいとされています。
<実際の例>
2019年頃から当社の蓮・睡蓮生産拠点に…
オニヤンマ、ギンヤンマ、綺麗なイトトンボ、ゲンゴロウ、コオイムシ、サワガニが現れました。
どこから来たのか?まったくわかりません。
山間部や田畑の多い地域に行けば目にすることは多いですが、都市部ではあまり見かけません。
ビオトープは作っていません。
これらにとって良い場所になっているのかもしれません。
私が綺麗にしたから、繁殖地にいるわけではありません。
誰かが作ったビオトープ、誰かが綺麗にした河川、誰かが住宅地にせず守った田んぼ…
そういった誰かのおかげで、これらと出会えます。
先述のとおり、ビオトープは規模、育成種が「こうでなければならない」という定義がないため、ベランダでコンテナ1つからでも始められます。
そのため最近大流行しています。
店頭で見ても、ネットで検索しても…
「簡単にはじめられる」と書いてあります。
注意して頂きたいのが…
ウソの情報が多すぎる!!
「ビオトープ ○○」で検索すると…
「土」「水草」「生き物」ほとんどが間違った特性を書かれています。
これらを鵜吞みにしてしまうと…
確実に失敗します!!
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