コンパクトビオトープを作ろう!!
一番人気のあるビオトープです。
<植物優先>
蓮・睡蓮などの『花を目的とした』ビオトープ
睡蓮鉢、火鉢など
<情景優先>
水、魚、水草など『水辺の情景を楽しむ』ビオトープ
小型成型池、トロ舟、タライ、コンテナなど
この2タイプに分けて考えると上手くいきます。
ベランダ、玄関、庭…設置場所を決めます。
チェックポイントは
1.陽当たり
半日以上ないと厳しい
2.水場は近いのか?
給排水作業の労力が違ってくる
3.排水はできるのか?
マンション・アパートの場合は、
排水、土に要注意!
4.電源はあるか?
水槽用器具が使え、管理が楽になる
これで最大でどのくらいの大きさまで置けるのかが決まります。
容器として最低の間口と高さが必要になります。
あくまでも、目安ですが…
種類 | 土厚さ | 容器 | 全幅 | 水草とメダカ |
茶碗蓮 | 5〜10cm | φ25cm ポリポット |
全幅約50cm | 浮草・浮遊1種ずつ メダカ1〜2匹 |
小型蓮 | 10〜15cm | φ30cm ポリポット |
全幅約50cm | 浮草・浮遊1種ずつ メダカ〜4匹 |
姫睡蓮 | 5cm前後 | 外φ30cm 内φ10cm |
全幅30cm | 浮遊1種 メダカ1〜2匹 |
抽水植物 カキツバタ |
5〜15cm | φ20cm プランター |
全幅50cm〜 草丈80cm |
容器による |
抽水植物 小型 |
3〜5cm | 容器・植え方次第 | ||
メダカ | 水深 15cm |
〃 | 〃 | 浮草・浮遊1種ずつ 小型抽水2〜3種 メダカ6〜10匹 |
中型蓮 | 10〜15cm | φ40cm ポリポット |
全幅約60〜 最大80cm |
浮草・浮遊1種 浮遊1種 メダカ〜6匹 |
中型 温帯睡蓮 |
5〜10cm | 外φ40cm 内φ20cm |
全幅40cm | 浮草1種、浮遊1種 メダカ |
大型蓮 | 10〜15cm | φ50cm〜 | 全幅80cm | 浮草・浮遊1種 浮遊1種 メダカ〜6匹 |
大型睡蓮 | 5〜10cm | 外φ50cm 内φ30cm |
全幅50cm | 浮草・浮遊1種 浮遊1種 メダカ〜10匹 |
レイアウト | コンテナ | レイアウト次第 |
小型蓮+メダカの場合、25〜30cmの高さが必要になります。
※注意
睡蓮の外は容器そのものの大きさ、内は植え付ける内鉢を指します。
睡蓮は基本的に浅い水深を好みます。容器は浅型で口が広い物を!
「何を植えるか?」「どう植えるか?」「水槽用器具を使うのか?」
などで変わってきます。
蓮−蓮・睡蓮 睡−睡蓮 魚−魚を育成 植−植物
種類 | 相性 | メリット | デメリット |
田土 | ? | セオリーで強い支持 (理由不明) |
どの田土を指すか不明 地域差、田質による |
荒木田土 | 蓮・睡 植 |
蓮・睡蓮と特に相性が良い | 濁るため水槽器具は使えない 沈水植物と相性が悪い |
赤玉土 | 蓮・睡 植 |
全種と相性が良い 安価で手に入りやすい |
濁るため水槽器具は使えない 沈水植物と相性が悪い |
硬質赤玉土 | 植・魚 | 焼成済みで崩れにくい レイアウトに使える |
高価 |
大磯砂 | 植・魚 | 半永久的に使用可能 酸性化を防止 |
重い アルカリ性化 |
砂 | 植・魚 | 半永久的に使用可能 酸性化を防止 |
重い 舞う アルカリ性化 器具が使えない |
富士砂 | × | ない | 多すぎて論外 |
園芸用培土 | × | 安価で手に入れやすい | 多すぎて論外 |
水槽用 ソイル |
全般 | 高性能 万能 形が崩れにくく使いやすい |
非常に高価 2〜3年で崩れてくる |
オリジナル 粒状土 |
全般 | 無添加、不純物が少ない 水槽用と同じ |
水槽用の半額程度の価格 2〜3年で崩れてくる |
太字はおすすめの底床です。
荒木田土は蓮・睡蓮をやらないのであれば、濁りを考えるとメリットはありません。
硬質赤玉土は主に盆栽やガーデニングで水はけを良くする目的に使われます。
崩れにくいという利点がありますが、崩れないわけではありません。乱雑に取り扱うと角が崩れます。
極小〜小粒が使いやすいですが、価格が上がります。粒が大きと、根が育つまで抜けやすくなります。
蓮との相性は悪いです。
水槽用ソイルは、水槽で土の代わりに用いる粒状の土です。水質を弱酸性で維持し、植付け・植替えもしやすく、非常に使いやすい底床です。問題は価格…
オリジナル粒状土は自社商品です。詳細は『オリジナル粒状土』をご覧下さい。
「手を抜いている」
「器具に頼るなんて邪道だ」
「そんなものは必要ない」
と思う人はいるかもしれません。
そもそも、ビオトープ自体が人工物であり、自然浄化能力はまったくありません。
器具を使うのは…「植物、生き物にとって、より生きやすく、より良い環境を作る」というのが最大の目的です。
流れのない水はすぐに痛みます。
小型容器はどうしても水量が少なく、水温、水質の変化が激しく安定しません。
トロ舟などは水深が浅く水面積が大きいため、日光の影響が大きくなります。こちらも水量が少ないのと同じことになるため水質は安定しません。
<底面フィルターがおすすめ>
(画像は『GEXマルチベース フィルター』)
底面フィルターは安価で、見た目も高性能にはとても見えませんが、水質の維持はまったく変わってきます。
底面フィルターの凄いところは、底床そのものを「ろ過材」に変えてしまいます。
ろ過効率は観賞魚用のろ過器の中で1位、2位を争う高性能ろ過方法です。
また、忘れられがちですが底床によどみを作りません。底床にも水流が生まれ酸素が供給されるため植物に良い影響が生まれます。
〜使用可能な底床〜
硬質赤玉土、大磯砂、水槽用ソイル、自社製品『オリジナル粒状土』で使用可能です。
〜ビオトープでの利点〜
ポンプと違い、エアーポンプにチューブをつなぎ使用します。チューブを延長するだけで済むため、コンセントに届かないと言う設置場所の悩みも少なくなります。
分岐パーツを買えば、強弱も設定でき、1台のポンプで複数台に分岐させられます。
(延長距離、分岐数はエアーポンプの出力による)
器具を使っている人は非常に少ないです。
使わない理由は単純に…
・ネットで書かれていない
・本にも載っていない
・ホームセンターの園芸コーナーに置いていない
と言うのが最大の理由でしょう。
ネットは間違えた情報が多く「ここは正しい情報を出しているな」というのは池造り専門の造園業者さん1社ぐらいでした。
本も園芸用であれば、観賞魚用品を知っているわけではありませんし…
ホームセンターも観賞魚売り場と離れている、または観賞魚店だけ別会社のケースが大半です。
「器具がなくても簡単に育ちます」とアピールした方が…
容器も土も植物も売れるので都合が良いのでしょう。
(失敗すれば、また買ってくれるというのもあるかと…)
「毎日手入れをするから問題ない!」
という人もいると思います。
生産者レベルの知識と経験があれば可能です。
ただ単に、掃除し換水しても…
逆に、植物、生き物に相当なストレスがかかります。溶けてしまう水草もあります。
毎日手入れをすると言うことは、交換用の水を常に作っておく必要があります。
定期的なメンテナンスでの換水は、自然界の大雨による増水、洪水に近い部分があるので、一時的なストレスはありますが意外と問題ありません。
〜水づくり〜
一般的に出来上がった水を「やわらかい水」「古い水」などと表現します。
水道をひねって出た直後の水は「かたい水」「新しい水」などと表現します。
基本的に…
河川上中流域の魚「かたい水」「新しい水」を好む
下流・池沼系の魚「やわらかい水」「古い水」を好む
一般的にビオトープに用いられる魚種は、下流・池沼系です。
作り方は魚種、地域、店舗によりますが…
カルキを抜いた水に、飼育水を少量入れ、2〜5日前後放置します。
急ぎの場合、カルキを抜いた水にバクテリア剤を多めに添加し、日に当て(温め)ながらのエアレーションで1〜2日で作れます。
勘違いされがちですが…
RO浄水器(逆浸透膜浄水器)は重金属とカルキを除去するだけで、水は出来ません。
より良い水を作るための浄水器です。
花や野菜をを買った時の園芸用ポリポットですが…
底に鉢底ネットを敷くことで、底土が流れ出るのを防ぎ植え付けることが可能です。
こうすることで…
容器1つに複数の品種を植えることも可能です。
(容器サイズによる)
また、中〜大型抽水性植物も植えられます。
(カキツバタ、花ショウブ、ハンゲショウなど)
1年毎植替えは必須です。パンパンになります。
植替えをサボると破いて外に出てしまいます。
画像はアライグマにやられた温帯睡蓮の養生中株。
〒273-0003
千葉県船橋市宮本7-7-1
TEL.047-460-1760
FAX.047-460-1761